寄席 2017-06-30

こんにちは、ふくうさぎ です。


最近ブームが来ているという落語を生で聴いてみたくて、池袋演芸場に行ってきました。

演芸場で寄席を見るのが初めてで調べてみたところ昼の部と夜の部があり、今回は昼の部を見ることに。早めに駅に着いたのでとりあえず場所だけでも確認しておこうと開場30分前に行ってみたところ、チケット売り場の前には既に20人程の行列ができていました。開場30分前にこの状況、しかも日曜日のお昼時…これは今並ばないと座れなくなる!と思いそのまま列の最後尾へ回ります。列には常連の雰囲気を漂わせる方に混じり若い女性の方もちらほらいてやはり落語は人気なのだなと実感しながら列に並びました。

チケットを購入して地下の劇場へ。座席は約90程の固定席と、固定席の端と最終列の後ろにパイプ椅子がある、こじんまりした劇場です。開演15分前にはほぼ満席で立ち見の方もいました。場内の様子を見ながら、チケット購入時にもらったその日の出演者が記載された紙や今後の予定スケジュール、イベントのチラシを開始まで眺める。映画館で映画を見る時もそうですが、始まる前のこの時間がとてもワクワクして至福の時だったりします。

開演15分前に太鼓が鳴り、前座の方が登場して場を盛り上げてくれます。ここで驚いたのが客席が明るいままということ。演劇や、コンサートの舞台と一緒で客席が暗くなって始まるものだと思っていたので最初はものすごく違和感がありました。噺家の方からすれば客席も明るいとお客さんの感情が手に取るように分かるらしく、挨拶(”まくら”という本題に繋げるためのものらしいです)の後に客席を見まわして「さて何をしましょうかね」というようなことをおっしゃっていたので、お客さんの反応を見てどんな流れにするか決めているのだな思いました。凄いですよね、少し話してその日のお客さんの反応を一瞬で捉えて臨機応変に話を変化させていくという技術。素晴らしいです。

そうして話に引き込まれ明るさも気にならなくなると、今度は噺家の方と目が合うことの多さにびっくり!何しろ舞台と客席の距離が近いのでばっちり合います。大げさですが、私に話しかけているのかと思ってしまう程です(笑)

また、話の途中で小道具を巧みに使ってより私たち受け手の想像力を高める工夫をされているのが印象的でした。と言っても使うのは扇子や手拭いなどの身に付けているものくらいで、何か特別なものを用意してるわけではないのです。扇子はお箸にみたてて扱う場面はみたことがありましたが、釣りの場面では釣り竿として、囲碁を打つ場名では煙管として、また床を叩いて戸をこんこんとノックする時の音を出したり。手拭いは汗を拭くだけではなくお財布やお金に見立てたりと細やかに使い分けて様々な場面を演出していきます。しかもそれがとても自然でしっくりくるので、想像をかきたてられてそのシーンが目に浮かぶようでした。

この日は8人の落語家の方の他に、漫才の方と太神楽(傘回しなどの曲芸)の方、それぞれ1組ずつこれまた巧みな芸を見ることができ、あっという間の3時間でした。

都内には浅草や上野、新宿にも演芸場があるようなのでぜひ他の寄席も見て色々な噺家の方たちの芸に触れてみたいと思います。



以上、ブームに乗ってみたら寄席にはまりそうなふくうさぎ でした。


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