IT怖い話 2018-08-26

こんにちは、ケバブ人です。去年引っ越してから常連だったケバブ屋から遠く離れ、それからケバブを食べていないケバブ人です。

最近Twitterで「#本当にあったIT怖い話」というのが流行っているみたいですね

#本当にあったIT怖い話

怖い話というか馬鹿みたいな話ならあるので書いてみます。

私の前職は元商社のIT関連代理店企業で、中部や北関東の車産業をメインターゲットとして、3DCADやPLMといったジャンルのパッケージとそれに必要なハードウェアを販売していた会社でした。時代の流れ的にハードウェアの販売だけではやっていけず、パッケージカスタマイズなどの「付加価値」というワードを朝礼なんかでしょっちゅう叫んでいる会社でした。

当時、ある海外製PLMパッケージ、3DCADで設計した設計図やその製品を構成する化学物質なんかを管理したり、まぁ色々できるパッケージがあったのですが、それの新バージョンが登場しました。

前職企業ではその新バージョンを次期主力製品に位置付け、先行部隊として私は製品調査や名古屋や浜松への提案活動なんかを続けていました。そんな中、最初私はノータッチだったある顧客企業に営業が製品を販売することに成功し、顧客ワークフローにパッケージを合わせ込むカスタマイズ担当になったのですが、、、

営業「開発期間は1ヶ月だからね(パワポのよくあるスケジュール概要図ポイー)、もう契約金額も決まってるから」

ボク(ちょっとしたカスタマイズなんだな)

上司「やりたいことはだいたいこんな感じね(機能の概要図ミセー)」

ボク「いやいや一ヶ月では絶対無理ですよ笑、数十人月レベルですよ、ちなみに納品物としては何がありますか?」

営業「決まってないよ」

ボク「納品物決まってないなら工数に合わせて納品するんですか?」

営業「違うよ、これからお客さんと相談するんだよ」

ボク「・・・」

結局、開発期間1年以上、工数は50人月くらいはかかったような・・・。数千万円の負債案件として有名になり、全然知らない営業の人とかにも「大変らしいね、頑張ってね」と励まされる始末。

しかも最初は夜間バッチを作ってたはずが、途中から常駐サービスへと要求が変更になり、しかし予算の関係で使えるAPIはトランザクション処理不可能。人によって書き方が異なる部品構成図、その上お客さん自身がその書き方をルールとして説明することができないものを柔軟に解釈して(笑)、木構造としてシステムに流し込むのが一番苦労した仕様でしたが、、、

ボク「プログラム処理とお客さんが同じツリー触るとデータ壊れますが」

上司「お客さんは大丈夫って言ってるしやるしかない」

ボク(絶対ムリだろ・・・)

最終的に一連のソフトウェアを完成させ、次期主力製品の割にずさんな営業活動を続ける経営陣に嫌気がさし、退職願を提出。

なんだかんだでカットオーバーまで時間があり、どうなったのかわからないまま前職企業を辞めてしまいましたが・・・どうなったんだろう。夜間バッチとしてなら使えるけど日中使うにはリスキーすぎるから、絶対にデータ破損トラブル起きてると思うけど、、、笑。

以上、開発案件の見積もりを営業だけで大幅に過小決定してしまう怖いIT営業陣のお話でした。


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